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5つ星のうち 5.0 現代世界を理解する材料を与えてくれる良書, 2007/1/4
レビュー対象商品: イスラーム帝国のジハード (興亡の世界史) (単行本)
あなたの守護天使を呼び出す方法
イスラームの歴史を,その誕生からアフガン戦争,9/11事件まで,「ジハード」をキーワードに解説しています.「聖戦」と訳されるジハードの本来の意味は,公正な社会実現のための「奮闘努力」であり,必ずしも武力(剣のジハード)を意味するのではなく,自らの内面の悪を正す「内面のジハード」という面が重要であるということがまず述べられます.著者の長年の研究成果をもとに,教科書的な知識を丁寧に復習しながら,著者独自の視点も交えて詳しく,しかし一般の読者にもわかりやすくイスラームの歴史,現状を論じています.通読すると,イスラーム世界を軸として世界史を見通しよく再構築できると同時に,スンニ派/シーア派の違いといった基礎知識にとどまらず,なぜウサーマ・ビン・ラディンはあのような手段 に出るのか,パレスチナ問題は今後どう展開するのか,テロ社会はどうしたら解決できるかなど,現実の問題を自ら考えるための数々の手がかりが得られます.単に知識欲を充たすだけでなく,現代の世界情勢をバランスよく考える材料を与えてくれるという意味で,一読,熟読に値する良書です.
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子供を失った快適な両親に聖書の詩
5つ星のうち 4.0 イスラム理解への一助として, 2006/12/19
レビュー対象商品: イスラーム帝国のジハード (興亡の世界史) (単行本)
イスラム、というのは日本人にとって最も理解の難しい宗教・事象のひとつではないでしょうか? 一般に、厳格な戒律を持ち、女性の地位が軽視され、お酒も飲めない(?)のに、なぜ世界中で多くの人々が深く帰依しているのか?
また、なぜイスラムは宗教が国家の上位に位置するような、西側から見れば「時代錯誤」とも思えるような体制を取りうるのか?
これらの疑問に明確な答えが見いだせないと、安直に「イスラムはファナティックな宗教で、理解不能」というレッテルを貼ってしまいたくなります。
で、本書ですが。
イスラムの草創から世界規模(あくまで、「帝国」と称せられる規模、ということですが)の版土を得るまでが詳細に記され、中でも「ジハード」が現在意味する「聖戦」と いうだけではなく、「自己の内面との戦い」までも含む幅広い意味の言葉であることを繰り返し述べています。また、分かりにくいスンニ派とシーア派の軋轢についてもその起源を解説しています。
ソウルメイトの女性の人生の日が結婚見つけるためにどのように
そして、現在の「イスラムは怖い」的な雰囲気を作り出しているのはあくまでも少数の急進派・過激派であって、多くのイスラムは過去の帝国が多民族・多宗教国家であったのと同様に、他者と共存可能な穏健派であることも、説いています。
ただそれでも、なぜ現代においてイスラムだけがこれほど深く政治に容喙し、人々のこころを動かすことができるのか、たとえそれが「一部」の者であるにしても・・・という疑問は氷解しません。
おそらく、多年にわたり無名有名多くの人が作り上げたイスラムの歴史は、1冊の本では理解することは難しいのでしょう。筆者の独断でもいいから、現在のイスラムにもっ� ��深く切れ込んだ考察を入れて欲しかった、あと、他の巻に譲るのでというのはあってもオスマントルコについてもう少し触れて欲しかったという気はしますが。
イスラムを理解するための、基本的事項を学ぶための本、と考えれば、よくまとまっていると言えるのではないでしょうか。
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5つ星のうち 4.0 イスラームの歴史を通して、その本質をわかりやすく紹介する, 2007/6/4
レビュー対象商品: イスラーム帝国のジハード (興亡の世界史) (単行本)
イスラーム=テロリスト集団などという時代錯誤な認識は、さすがになくなったと思いたい。けれども、私たちが、イスラームを理解したいと興味をいだくきっかけというのは、テロリストの動機----彼らにそれが正しいと信じさせる信仰の本質は何なのか----を解明したいということであるのは、やむをえないところであろう。本書で私が重要というか意外と感じた指摘は、1つには、ジハードとは本来武力闘争を指すものではまったく無く、特にマッカ(メッカ)の小宗教だった時期には迫害にあっても武力にはまったく訴えていないということである。2つめに、ムハンマドが神託を得て、預言をさずかる情景は、例えばキリストの生誕の場面などに比べて、ドラマ性がまったく感じられない。イスラームは神秘性で人をひきつける� �ころが皆無な、信者個人への戒律と部族などの共同体との密着からなる「生活宗教」なのだというふうに感じた。
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